2024年7月4日木曜日

松林は人のアシストがないと保てない

うちの大学は砂山の上にあって、そこは江戸時代に植えた松の林になっている。
でも松枯れ病が入ってきちゃって、ボランティアが刈ってくれてたんだけど、
ついに、おいつかなくなった。
まあこれは仕方ない、みんな仕事あるしなあ。
いま死屍累々で、そこを県が伐採してくれている。

この伐採のあとがちょっとすごい。
ほんと砂山ってかんじで、裸地っていうか、まあ砂山だ。
松の実生とか残ってないのね。

1. 植樹の必要がないだろうか?
松の実生もってくるのがいちばんよさそう。
放っておくとハリエンジュとかも入りそうだけど、
ハリエンジュが砂山に生えている林って、保つのかしら?
松うえといたのには、先人の知恵、理由があるはずだ。
たぶん、ふつうの林にすると、結局みんな枯れるんじゃないかなあ。
砂山だからなあ。

2. クロバナエンジュ・イタチハギを駆除すべきでは?
この数年で入ってきて、林道の両側から広まってます。
パイオニア植物だから、隙があれば入ってくる。
これがヤブをつくるので、道が見通せなくなってる。
ってか道のまんなかでも生え始めてる。
あと松よりずっと生育が速いから松の実生は負ける。
たぶん陰樹なんだよね、林床でも生えるっぽい。

私これを勝手に手折りながら通勤しています。
3年くらいまでの木なら、手でかんたんに折れるんだよ。
もっと太くなると、両手でよいしょってことになるけど。

1回折っただけだと、死なないみたい。
折ってから千切ると、ちぎったあとに新しい枝がいくつも出てくる。

何回おれば死ぬ?
何回おればもう生えて来なくなる?

なんてことを試しながらの昨今です。
これちゃんとデータを集めれば論文化できるとおもう、
植物生理学か、環境学のジャーナルがのせてくれるだろう。
私データの集計が面倒なのですが、だれかやらない?
したらわたしが論文にしてあげてもいいですよ。
学生の自主研究ネタとしてもおもしろそう。
実績はある、わたし手伝った去年の自主研究、
もう論文になって出てるからね。
著書を1本もってると、なにかと便利だよ。

わたしもう定年でして、するとここを通らなくなります。
あとは皆さん次第だ。
松林を保つべきなのか、
陰樹を中心とする森林に遷移するのを見てるか。
まあその場合、砂山に戻る可能性を指摘しておくけど。

3. 以上をやるにあたっての注意
じつはこのへんダニがいます。
油断してたら噛まれました、
あれわりと大事になるのでご注意あれ、皮膚科で1万ちかくかかった。
あとリケッチアいることがあるので(これは危険)、
皮膚科でテトラサイクリンだしてもらおうね。
ディートが効くらしいけど、どうなのかなあ。

葉のかたちがハリエンジュとも、そしてウルシとも似ています。
まあ皆さんは間違えないでしょうけど。
たぶん昔このへんでウルシ植えてたのでしょう、
やたら多いよねここ。

ウルシかぶれって皮膚科でもあんまし効く薬がないけど、
じつはヒアルロン酸がわりと効きます。
肌◯ボの極潤がおすすめです。
いや、気を付けてて触らないのがいちばんだが。

刈払とか、機械つかえば簡単そうではある、柔らかいし。
でもどうか、みなさまご安全に。

2024年4月21日日曜日

Mutation Trajectory of Omicron SARS-CoV-2 Virus, Measured by Principal Component Analysis

https://doi.org/10.3390/covid4040038

SARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされるCOVID-19は、世界中で多数の患者と死者を出している前例のない感染症である[1]。このウイルスは次々と変異を繰り返しており[2,3]、これらの変異を理解することは、将来の挙動を予測する上で極めて重要である。このウイルスのスパイク・タンパク質がヒトのACE2タンパク質と結合することは、感染の初期に起こる重要な出来事である。そのため、このウイルスの変異は主にこのスパイクタンパク質周辺で研究されている[4]。これらの変異により、血清中和作用が著しく低下したり [5-7]、ACE2との結合が強くなったりする [8-11]。多くの非依存的変異は進化の過程でしばしば収束することから [12-14]、ヒトへの適応を高めると考えられている。しかし、ウイルスの全長30,000塩基を考えると、変異はさらに多様であり、ウイルスの進化を理解するためにはゲノム全体を研究することが不可欠である。
研究の目的は2つある。第一に、オミクロン変異型の特徴と、それがどのように進化してきたかを理解することである。これまでWHOは、特に感染力が強く広範囲に感染する亜種を、アルファで始まるギリシャ文字で区別してきた[15]。しかし、2021年末に出現したオミクロン変種は、これまでのどの変種よりも感染性が高く、ウイルスの短い歴史の約半分にわたって持続し、支配的であった。
第二に、SARS-CoV-2ウイルスとインフルエンザH1N1ウイルスの変化を比較することである。同様に感染力が強く、毎年大流行を引き起こすインフルエンザウイルスは、しばしばCOVID-19と同一視される。しかし、これは妥当な比較なのだろうか?それとも、これらはまったく異なる性質を持っているのだろうか?それらを主成分分析(PCA)を用いて調べた[16]。

これは私のたぶん9報目のボランティアであります。
日本語で、とおもったのだけど下書きからかなり遷移したので、けっきょく
英文を和訳しています。あんま意味ねえな。

というわけで、実物を読んでくだされ。
おそらく数日内にCOVIDにでます。でました。

ごくかいつまんでいうと、変異のしかたがインフルとかなり異なる。
おそらくは、獲得免疫の回避のために変異していない
(例外がmRNAワクチンへの対応)。

どうも新規患者に感染できるように変異している。
だから、これまで感染しなかった人を中心にして、おそらく流行は続く。

JN.1は変異のしかたがすごくて、まあたぶん新しいワクチンに対応したのだろうけど、
新しい人を掘り起こしたものとおもわれる。
変異のしかたもこれまでになかったところが変わっている。
こんなふうにして変異は続いていきそうだよ。

2024年1月25日木曜日

各国のCOVID-19へ対策のまとめ

COVID 2024, 4(2), 130-150; https://doi.org/10.3390/covid4020012
にかんする投げ込み記事。Fig2と3はオリジナル。
ちなみにこの論文にかんしてはAPCを一銭も払ってない。 MDPIは太っ腹。
あとレビューは詳細で、それらと戦うのに数か月かかったし論文もよくなったとおもう。



新型コロナの流行に際して、各国はさまざまな対策をとりましたが、結局、「検査して発見→隔離」だけが成功しました。アイスランド、台湾、シンガポールなどがこれに相当します、独仏もうまく対策をしました。専門家たちと行政が協力して達成しました(それができなかったところは失敗)。これらの国々では死亡数を最小にとどめながら免疫を獲得できています。おそらくもう大きな流行はおきないでしょう、これら国ではパンデミックはひとまず収束したようです(が、いぜん油断はしていないのも、こうした国の特徴です)。

強力なロックダウンをした国々もあり、一時は成功しましたが、住民の強い反対があって長くは続きませんでした、無理からぬところです。それらの国の行政がその政策を急に取りやめたので、反動があり、たいへん大規模な感染を引き起こしました。それら政府はもう記録をとることも放棄したので、詳細な実態は不明なままです。中国、ニュージーランド、オーストラリアがこれにあたります。

2023年で各国は対策をやめましたが、流行が収束したわけではありません。とくに日本は、まだ免疫をもっているひとがおそらく半分程度しかいません。まだ道半ばです。日本は政府が適切な対応をしてきませんでした、政策がほぼすべて失敗しています。しかし国民がこまめにマスクをするなどの自衛策をとったので、感染したことがない人が多いのです。それら人々はまだこれから感染します(もちろん複数回かかる人もいます、私もそうでしたが)。ちなみに、もっとも失敗した国はたとえば米英です。指導者たちは非科学的で場当たりな対応しかとりませんでした。その結果、きわめて多くの死者を出しました、感染者あたりの死者はアイスランドの10倍になります。指導者が適切な対応をとれたかどうかで、この程度の被害の差が出るのです。とくに英ではこの値がたいへん悪いです。米ではいま千人程度が毎日亡くなっていますが、もう感染者のカウントさえやめています。これらの国の対策を模倣してはいけません。

検査して患者を発見しないと、対策のとりようがありません。そうした国では死亡率が高いです。

これは、感染者あたりの死者数の割合をy軸に(対数表示をしています)、人口あたりの感染者数をx軸にとった、全世界のデータです。感染者の割合が高いほど死亡率は低い傾向があります。これは、感染者を発見できていたところが死亡率を下げられた、ということです。

現時点で、どの国でも、感染者の割合が小さいという状態はちょっと考えにくいです。それが2割にも満ちてない国が多いのですが、それらは開発途上国に限られます。おそらく検査がまったくできていないのです。こうした国では、ある程度に重症化してからでないと、感染の有無を調べません。そこで当然ながら死亡率が高くなります。また、感染を放置して医療が崩壊した国では、死亡率は感染者の5%程度にまで上昇します。だれが感染しているのかわからない状況で、この現象は起きます。

途上国ではないと思いたいのですが、日本は検査率が特に低い国です。おそらく本当の死者は、政府発表の数字の6倍ほどになっているはずだとの報告があります。超過死亡を元にした私の試算でも、この程度の数字がでています。PCR検査を抑制した政府の初期の対応は完全に間違いでしたし、それを続けているのはより深刻な間違いです。反省から行動を改めようとしない当事者能力のなさが、事態を深刻にしています。

厚労省がまとめたデータから感染者あたりの死亡率を計算するとこのグラフのようになります。先ほどの世界のデータのなかでみると、全体としては低く死亡率をたもっています。これは日本の医療がたいへん優れている証拠です。

地方のなかでも、秋田県は特にPCRが足りていません。無料でだれでも検査していた事業は終了してしまいました。学校や事業所でも集団検査をしていません(私は強く勧めたのですが)。その結果、秋田での死亡率は全国でワースト4位です。あえて成績をつけるのなら偏差値で35といったところです。そしてまだ2割しか感染者がいないことになっています。おそらく、行政が実態を把握することに失敗しています。大坂や北海道の死亡率が高いのは、予想通りといえます。これらの都市では医療崩壊がおき、救急車が手配できなかったり、搬入先がなかったりしています。

とても感染者が多くて医療崩壊を何度もおこした沖縄がこの位置に留まっているのは称賛に価します。また新潟や福井には学ぶべきことが多いとおもわれます、メディアはぜひ取材をしてください。数字が確かなものかどうかも調べていただきたいところです。あらゆる行政は都合の悪い数字をしばしば隠しますし、改ざんすることさえもします。今回の私の論文は、異例なほど多くのメディアのレポートを引用していますが、行政の嘘を見極めるために必要だった引用です。本来、こうした調査を独自にすることが、メディアの報道には求められます。行政の発表をただ引用するだけなら、誰にでもできます。その情報に対価を支払いたい人は少ないことでしょう。

では秋田や岩手がこの残念な位置にあるのは、なぜでしょう? ひとつには、途上国と同じ問題、つまり重症化するまで検出されていないことがありそうです。多くの患者は軽症か無症状のはずで、それら数値が含まれていれば死亡率は下がったことでしょう。個人病院のなかには、PCR装置を備えてすぐに検査できる体制を用意したところもあります。しかし、そうした病院は残念ながら少ないのでは。これが考えられる第一の理由です。

しかしながら、他にも理由はありそうです。これは人口あたりの、公表された死者の数です。秋田はやはり、上位にあります。しかも、まだ2割ほどしか感染が確認されていない中でのこの数値です。かなり多くの見落としがあるはずで、本当の位置はもっと右上でしょう。

死者が多くある理由としては、老齢化していることと、動脈硬化症の潜在的な患者が多いだろうこととも関係するかもしれません(もともとそれによる死者が特に多い地方です)。新型コロナでは、全身におきる血栓が原因となって、肺だけでなく心臓や肝臓、腎臓、脳が侵されて、それが死亡原因になることが多いのです。もともと血栓ができやすい体質であれば、重症化しやすいことでしょう。ちなみに、こうした原因によって病気が長期化したり、社会復帰できなかったりするケースが多いのが新型コロナの怖いところです。無症状や軽症だと思っていたら急に悪化したり、時間がたってから合併症や後遺症をおこしたりもします(こうした病態への調査研究は遅れています、これからもっと被害が明るみに出るものと思われます)。かからなくて済むのならそれに越したことはありません。

対策としては(発見と隔離を行政がやってくれないのなら)各個人が気を付けるしかありません。根本的には、ちゃんと選挙にいって、対策をとってくれる人を選ぶべきですが。

残念ながらワクチンは、出始めの最初の半年くらいしか効果がありませんでした。もう感染をふせぐ効果は失われています。新しいワクチンを次々に打てば良いのではないだろうかと考えられていましたし、WHOはいまだにこれを勧めていますが、繰り返し接種することで免疫が弱まっていくという報告がいくつもなされています。かえって感染しやすくなるのです。そして、ワクチンによって重症化をふせぐという効果が期待されていましたが、データはその効果を否定しました。そもそも、感染をふせげないワクチンなのに、なぜか重症化はふせぐだろうという考えは、いかにも無理があります。

これは日本のデータで、第3から8波までが表示されています。青が新規感染者、黒は対数増加率K、赤はその微分値です。Kが大きいときに感染者は急速に増え、小さいときに収束します。これを低く保つのが、感染症対策として行政に求められる役割です。ワクチンが有効だったのは、デルタ株がおこした第5波が収束したときまでです。このときだけKは減少し、感染者が特に少なくなっています。ところがオミクロン株にはワクチンが効きませんでした。Kは急増して感染の爆発がおきました。

その後、行政はK を低く抑えることに失敗し続けています。そのため、流行が完全に収束しません。波と波のあいだの新規感染者がこんなに高く保たれているのは、世界でも日本だけに見られる珍しい現象です。いつも収束に失敗しているのです。感染爆発が繰り返して10もの波が来ているのも、また日本だけです。この第10波を起こしている株は毒性が強くなっているようで、いくつかの県では入院患者がこれまでで最も多くなっています。これほど失敗し続けている政権がメディアから厳しく批判されていない国も、同様に珍しいことでしょう。

個人にできる対策としてもっとも有効なのは、人と距離をとること及び、マスクです。マスクは100%の防御ではありません。しかし、自分から(出してしまう)/(吸い込んでしまう)ウイルスの量を減らすことができます。もし(感染させた)/(感染した)としても、最初のウイルスの量が少なければ、体内でウイルスが増えるまでの猶予時間を免疫に与えることができます。その時間で抗体をつくることができれば、重症にならずにすむかもしれません。

もうひとつ、しばしば指摘されるのは、ビタミンDの重要性です。これが不足している人は重症化しやすいというデータがたくさん報告されています、また治療効果も期待されています。もともとこのビタミンは体のなかでもつくられるのですが、日光にあたることが必要で、冬季の秋田ではその合成は難しいかもしれません。食事からも得られるのですが、かんたんに必要量をとるためにはサプリメントの服用を検討すべきです。ただし脂溶性のビタミンですので、用法と容量を守りましょう。

動脈硬化症にかんしては、いま秋田県立循環器・脳脊髄センターと協力して、検査の方法や、どうしたら改善できるのかを調べているところです(これが私の本業です、私の新型コロナに関する査読つき論文はこれで8報目になりますが、一連の研究はボランティアです)。動脈硬化の本質にかんして、新しい事実が次々にわかってきています。もう少しお待ちください。それまで、油気の多い食事は控えめに。

日本において、パンデミックはまだ道半ばです。新型コロナは、その後遺症もふくめて、極めておそろしい病気です。いまこれは、もっとも死者が多いガンや動脈硬化の半分くらいの死者を出しているものと思われます。そして今後、これの後遺症で亡くなる方は間違いなく増えることでしょう。かつて結核が国民病と言われた時代がありました。しかし抗生物質が普及してから、これだけ多数の死者を出した感染症は他にありません。皆様どうか慎重に、そしてご自愛ください。